※「抹茶を挽く」は、一般的に「挽く」が使われる場合が多いので、
商品名は「抹茶が挽ける石臼」ですが、正しい漢字は「碾く」です。
文中では、「碾(ひ)く」で統一して書かせていただきます。
粒度分布でご説明しますと、抹茶は、10μ(ミクロン)前後です。
※1μ(ミクロン)=1mm /1000です。
そばは、100μ~250μで、小麦は、50μ~150μです。
そのため、抹茶を碾(ひ)く石臼は、非常に高い性能が求められます。
さらに、抹茶は香りと碾き色(抹茶の粉の色)が大事な食品です。
抹茶用の石臼は、碾(ひ)いたときに摩擦による熱が発生するのですが、
その熱で碾(ひ)き色の劣化や香りを飛ばさないようしながら、
その熱を利用して熟成した風味を引き出すという相反する性能が必要です。
その性能を実現させるためには、石の材質・重量・目立て(溝の刻み方)に対して
絶妙なバランスが必要なため経験と理論を積み上げた石臼職人しか抹茶臼をつくれず、
現在日本でも数人の職人しか抹茶臼をつくれる職人はいません。
そうなると需要と供給のバランスのため、石臼の値段が高くなり、抹茶が碾(ひ)ける石臼は、
20万円以下のものはありません。
私たちは、茶畑から抹茶をつくる農家です。
「世界で一番美味しい抹茶をつくって、世界中の人たちに飲んでもらいたい」
そんな熱い気持ちが高じて、
美味しい抹茶を碾(ひ)くため石臼を、石臼職人さんにお願いして
今回は特別にお求め安い価格でつくってもらいました。
かなりわがままを言っておりますので、
いつまでこの価格で出来るかわかりません。
宇治抹茶農家 京都おぶぶ茶苑 代表 喜多章浩
1、粒度(粉の細かさ)が違う
この石臼で碾(ひ)くと碾(ひ)き上がりの色が違う
抹茶の粒度は10μ(ミクロン)前後の細かさで、なるべく均一に 粒度分布することが、理想的です。「抹茶が挽ける石臼」は、碾臼 の直径、上臼・下臼の寸法及び上臼の重量、主溝・副溝の長さ・ 巾・深さ・分画・間隔、上臼と下臼のすり合わせ・ふくみ(クリア ランス)、下臼の勾配、外周部の平面割合をバランスよく目立て (刻む)ることにより、より均一で細かい粒度で挽けます。
※但し製茶工場にて碾く抹茶は、温度20度・湿度30%に管理された室内にて、尺(30.3cm)サイズに石臼で挽くため、 京都おぶぶ茶苑にて販売の抹茶に、粒度・粒度分布は劣ります。手碾きサイズの石臼として尺(30.3cm)サイズを採用すると、 50kg近い重量になるためバランスを考慮し取り扱いしやすい今回のサイズを採用しました。
2、香りが違う
石臼碾きは泡立ちが違う
抹茶の持つ独特の芳香は抹茶臼での粉砕のとき、適度な摩擦熱により生成されます。 その生成のポイントは、石材の重量と摩擦係数と蓄熱温度、石臼粉砕面の大きさとふくみ(クリアランス)と刻まれる主溝と副溝の長さや深さのバランスと下臼の勾配を、 抹茶農家が茶葉にとって最高の状態にプロデュースし、熟練の石臼職人が一つ一つ自然石から手づくりでつくります。 そのため、最高の石臼滞留時間や摩擦熱量、粉砕の粒度を実現することにより、生成され醸成される香りが違います。
3、ひき色(抹茶の粉の色)が違う
この石臼で碾(ひ)くと碾(ひ)き上がりの色が違う
抹茶の色は、茶葉の品質によっても違いますが、 同じ茶葉を碾(ひ)いた場合は、石臼によって、そのひき 色はまったく違うものになります。 石臼を碾(ひ)いたときに摩擦熱が発生するのですが、 「抹茶が挽ける石臼」は粉焼けが非常におこり にくくなっています。 それは特に機械ミルとの違いにもなるのですが、 石臼の回転スピードは石臼の外周辺で秒速0.5~1メートル、それにたいして高速製粉機はその10~100倍の速度です。 粉砕物にかかる粉砕エネルギーは速度の自乗に比例するため、石臼の100~1000倍という驚くべき値になります。
このエネルギーは瞬間的に茶葉の局部に集中し粉砕が行われるのですが、茶葉を粉砕するのに必要なエネルギーは実質上その1パーセント以下で、 あとは歪エネルギーとして茶葉の局部に拡がり、その結果、局部には著しい高熱を発生させます。「抹茶が挽ける石臼」は、 必要最小限の力で茶葉を挽くことができるため、歪エネルギーがかからず挽くことが出来ます。 また茶葉の繊維自体を剥がしてゆくような作用で粉砕するため、茶葉の持つクロロフ ィル(葉緑素)を保ちながら粉砕します。 さらに上臼面溝の通気性が良く臼面に熱がこもるのを防ぐベンチレーション効果のある目立て(溝の刻み)をしているため色落ちさせません。
4、抹茶農家がプロデュースし、石臼職人が一つずつ手づくり
すべて手づくり
畑から茶葉を生産し抹茶をつくる抹茶農家が、 自分たちのつくった茶葉を一番美味しく飲める石臼がほしくて、いろいろなわがままが詰まった石臼です。 そんなわがままに、真剣にお付き合いしてくださった石臼職人さんが、 一つづつ手づくりで、自然の石から削りだした石臼を、あなたにお届けできます。
「びしゃん」と「たたき」でつくります
※自然の石から、その石に合わせて手づくりでつくりますので、 寸法は、石によりサイズが前後する場合があります。
5、正しい石臼の使い方が分かる
石臼は、使い方を誤ると美味しい抹茶が碾(ひ)けないばかりか、臼面を痛める場合もあります。
私たちの気持ちがこもった石臼が、あなたにいつまでも美味しい抹茶を碾(ひ)いてくれますように、
石臼の使い方は、まず上臼と下臼がしっかりと固定される平らな場所に置いてください。
下が動く場合は滑り止めマットやぬれふきんなどで固定してください。
上臼の中央の穴に茎や葉脈を取り除いた碾茶を入れます。
左回り(時計の反対回り)で一定のリズムでまわしてください。
最初200回転ぐらいはでてきません。
ある程度まわすと臼の間から抹茶が出てきます。
一度に大量を挽くのではなく、使用する分だけ挽いていただくことをお奨めします。
6、長持ちする石臼のメンテナンスが分かる
正しい石臼の使い方と同様に、石臼は、お使いいただいた後のメンテナンスを誤ると美味しい抹茶が碾(ひ)けないばかりか、臼面を痛める場合もあります
私たちの気持ちがこもった石臼が、あなたにいつまでも美味しい抹茶を碾(ひ)いてくれますように、
使用後の注意点としまして、まず碾茶は残さずに挽ききってください。
そして上臼をはずし、溝に残った抹茶をハケなどで丁寧にはらってください。
きれいになればしかっり乾燥させてから上臼を戻してください。
7、碾茶(抹茶の原料)も購入できる
抹茶原料の碾茶
私たちのつくった抹茶の原料である碾茶もご購入いただけます。
詳しくは、https://www.obubu.com/SHOP/ma003.html
石臼全体(掃きだしのないタイプ)の場合 |
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上臼 |
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下臼 |
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持ち手 |
一生で一度しかないその瞬間に、大事な人たちと過ごす空間を楽しむ。
あなたの恋人・家族・友人・大事なお客様に、 「抹茶が挽ける石臼」は、
石臼を碾くことで、ゆるやかに石と茶葉が転がる心地の良い音、熟成されていく芳香、
抹茶の鮮やかな新緑色、碾(ひ)き立ての香りよい抹茶を味わえます。
それは、あなたのおもてなしの気持ちや、日ごろの感謝の気持ちを、
大事な人にみえる形・伝わる形にして贈ってくれます。
- 石臼購入は海外発送が可能でしょうか。
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はい。可能です。
石臼の発送は頑丈な梱包にしますので、配送手数料が別途かかります。
EMSの送料は30キロの荷物 36000円 梱包手数料3000円
ご注文頂きましたら手配させていただきます。
製作等に20日程頂きます。 - 石臼でひいた抹茶サンプルをいただけないでしょうか?
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無料のサンプルはおつくりしておりません。
有料のサンプルはお送りできます。 - お抹茶というのは、11月に口切りで、石臼でひいて、お茶にする・・というわけではないのでしょうか?
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お店によると思うのですが、当方では、7月に抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)を収穫したら、すぐに石臼で挽いて抹茶にし、それを一年間低温倉庫で熟成させながら販売しております。
事前にご了承下さい。
◎この石臼は、ご注文・ご入金いただいてからの製作となります。最良の国産石を総手作りで仕上げる石臼ですので、一つの石臼を作るのに、約1ヶ月かかります。そのため、ご注文(ご入金)からお届けまで30日から40日ほどかかりますこと、ご理解・ご了承ください。
◎作り手が、僕たちの心意気をかってくれて、特別に直卸ししてくださいました。
だから、実現したこの価格。
いつまでこのお値段でお届けできるかは保証できませんので、次にこのページを見ていただいた際に価格改定になっていた場合はどうぞご了承ください。
※海外発送可能!(EMS にて。重量は約30kgです。)
※海外発送の場合は送料が別途かかります
お客様の声
doi様 | 投稿日:2021年04月27日 |
おすすめ度: | |
臼を数回使いました。質問です。上部と下部を支える木製の支柱が臼を回転させている間に、だんだん上がってきてしまいます。下部にしっかり差し込んでみたのですが、やはり上がってしまいます。そのため、お茶を挽いている途中で支障がでてしまいますが、何かしらの措置が必要なのでしょうか?
なお、石臼と一緒に、取扱説明書などを入れたほうが親切と思いました。 石臼は抹茶がしっかりできていて、良い出来と思います。 |