今は秋の収穫まっ盛り!
現在の百姓王国は、碾茶の収穫と製茶で大忙しです。
実はですね、2,3年前からとある作戦を試しているのですが、今年はそのおかげで忙しさ倍増となっています!
百姓王国が持っている工場は、碾茶(抹茶の原料となる茶葉)用の工場なのですが、秋は、春に比べて収量がそれほど多くないので、24時間フル稼働にはなりません。
碾茶工場の特徴のひとつに巨大なレンガ造りの炉で茶葉を乾燥するという工程があります。このレンガ造りの炉を使用する前には、所定の温度まで炉を暖めるために大量の燃料を必要とします。24時間フル稼働にならない場合、使う前に毎回炉を暖める必要があり、そのために余計な燃料が必要になります。
以前より「秋に工場がフル稼働にならないのはもったいない」というは分かっていました。その対策として、2,3年前より、ある作戦を毎年実行していたのですが、今年はそれが大きく実を結びました。その作戦とは、「うちで管理している茶園以外からも生葉を集める」という作戦です。
僕たちが懇意にしている和束町の農家さんに2,3年前より声をかけていたのですが、今年になってハナシが和束のほかの農家さんにもどんどん広まり、想像以上の生葉(収穫した生の茶葉)が集まりました。
春の新茶と違って、秋に収穫する理由は2つあります。1つは、純粋に収穫・製茶して出荷するため、もうひとつは、春の新茶に向けて茶の木を剪定し、形を整えるためです。
一般に春の新茶に比べて、秋の煎茶は味が劣るとされます。そのため、農協などに販売しても春の新茶に比べるとかなり安くでしか買ってもらえません。
個人でやっている農家さんにしてみると、「たくさん収穫できない上に安くでしか売れない」、そんな状態で工場を動かしても、くたびれもうけになってしまう可能性があるのです。
春の新茶のために刈取りはするけれど、収穫はせずに捨ててしまう(「刈りほかし」という)ということをやっている農家さんも多いのです。
今回の作戦は、今までそのように捨ててしまっていた生葉を、うちの工場まで持ってきて製茶して出荷しようというものです。
いつもどおり、説明が長くなってしまいましたが、この作戦により集まった生葉は200トン。たぶん、秋にこれだけの数量を製茶しているのは、日本中をさがしても百姓王国以外にないでしょう。たぶん、日本一です。
写真はちょっと古くなってしまいましたが、9月上旬に肥料をまいているときの様子です。
vol23号で紹介したオリジナルブレンドの配合肥料を実際に畑にまいているところです。自分たちで配合した混合肥料を、自分たちで畑まで運んで、自分たちでまく。そして、それらの肥料を吸収して大きくなった茶葉を自分たちで収穫する。そんでもって、それをおぶぶ.comで皆さんに飲んでいただく・・・。イメージするとホントに楽しくなってきます♪(でも、毎日の作業は、泥まみれで肥料くさ〜いんですけどね。)
さてさて、この作業に欠かせない機械が赤い躯体とキャタピラが特徴の「力丸」です。僕たちに代わって最大200kgの重たいものを運んでくれます。
今回は、20kg入りの肥料を8袋も同時に運び上げてくれています。単純な機械なんで故障も少ないですが、なかなかのがんばりやさんです。
|